NanoVNAでダイポールアンテナのSWR特性を測定

NanoVNA Body 機材

購入したばかりの「NanoVNA」ですが、SWR特性の測定の方法が解りましたので、当無線局に設置しているダイポールアンテナのSWR特性を測定してみました。

自作のマルチバンド・ダイポールアンテナを測定する

上記の記事のように、当無線局は2本のマルチバンド・ダイポールアンテナを設置しています。ひとつは3バンドをカバー、ひとつは2バンドをカバーしていて、計5バンドで7~21MHzまでを連続カバーしています。

エレメントは被覆銅線、バランはフェライトコアを使って自作したアンテナですが、設置に当たってはどのバンドも少し長めのエレメントを用意し、SWR計を見ながら少しずつカットしてSWRを1に近づけるという気が遠くなるような作業を行いました。アンテナアナライザーなしでの調整でしたので苦労しました。
マルチバンド対応なので、全体のSWR特性がどんな具合になっているか興味深いものがありましたが、今回「NanoVNA」を入手し、初めてSWR特性を測定してみることにしました。

マルチバンド・ダイポールアンテナ(7,18,21MHz)のSWR特性

まずは3バンド対応の方から測定です。こちらは 7MHz , 18MHz , 21MHz の3バンドのエレメントを一つのバランに接続しています。
周波数範囲(横軸)を1MHzから30MHzに設定して測定、SWR値(縦軸)が最も低くなっている3点を測定すると、おおむね 6.80MHz , 17.53MHz , 21.30MHz 付近で同調していることが分かりました。
かなりズレてきていますね(^^;)。
この機器の精度がどの程度なのか解りませんが、これらのバンドで送信した時の既存のSWR計の値も1を少しオーバーしている感じですので、想定通りかな?といったところでした。
(画像上の数値は私がフォトレタッチソフトで入力したものです)

Dipole1 SWR

マルチバンド・ダイポールアンテナ(10,14MHz)のSWR特性

つづいて2バンド対応の方を測定しました。3バンド対応の方とまったく同じ構造のアンテナで 10MHz , 14MHz に対応しています。
同様の方法でSWR値が最も低くなっている2点を測定すると、おおむね 10.20MHz , 14.34MHz 付近で同調していることが分かりました。こちらもSWR計の値と同様な感じでした。
私が最も重要視している10MHzは、SWR計の値でも最良になるよう特に慎重に調整してありましたが、測定でもそのような傾向が見られます。とはいってもズレていますね(^^;)。
どちらのバンドも高めの周波数で同調しています。

Dipole2 SWR

スミスチャートも表示してみた(14MHz)

ついでに、と言っては何ですが、14MHz付近のスミスチャートも表示してみました。こちらは周波数範囲を14.0MHzから14.45MHzに設定して表示してみると写真のようになりました。
横一直線のライン(リアクタンス分が0Ωの純抵抗のみ)との交点付近の周波数は14.27MHzと表示、純抵抗値は50Ωよりも少し低いところにありました。
スミスチャートについては私自身勉強不足なので、このくらいにしておきます(^^;)。

Smith Chart 14MHz

雑感

わりとラフに設置した当無線局のマルチバンド・ダイポールアンテナですが、そのSWR特性が解りました。運用時は、リグとアンテナの間に接続してあるSWR計を常に監視していますのでひどい状態ということはないとは思っていましたが、とりあえず大体の傾向が掴めてすっきりしました。

NanoVNAではまだ多くのことができそうですので、研究が進みましたら記事にしていきます。

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