さて「TS-680Vを使い倒す」の第2弾です。
繰り返しになりますが、このリグは1987年発売のHFと50MHzをオールモードでカバーした送信出力10Wのトランシーバーで、オートアンテナチューナーは内蔵していません。
受信については中波から短波を連続的にカバーするいわゆるゼネカバを搭載しています。
現在はほぼ移動運用専用リグとなっています。
このリグのポジショニングや発売当時の技術水準にもよりますが、機能が限定されているため操作系がとてもシンプルです。ファンクションボタンと組み合わせたり、長押や短押しといったボタン操作がなく、1ボタン1機能になっています。よって、操作に迷うことはまずありません。
(前面には「FUNCTION」という文字が印字されていますが意味が違います)
CWのセミブレークインのディレイタイムの調整さえも、単独の回転式ボリュームが背面に装備されています。
各ボタンやボリュームはそこに表示されている機能のみの役割。実にシンプルです。ややこしい設定操作はありません。そしてこれらのボタンが整然と前面に並んでいて、その配置やボタンの大きさは人間工学をよく考えられている感じです。
この操作の「シンプルさ」や「スポーティーさ」は、慣れると快適になってきます。
またこれは好みの問題ですが、針式のSメーターがCWやSSBの受信時に元気よく振れる様子は頼もしく、現在の液晶パネルのバー表示とは異なる趣を感じます。
移動運用専用リグにしていることもあり、個人的にはこのリグに搭載された機能だけで不足は感じません。
ただ装備的には、CW運用の強化のため、500HzのCWフィルターの装着と外付けのエレキーは別途用意しました(なくてもCW運用はできますが)。それと手動式の外付けアンテナチューナーも別で用意しています。
近年、いろいろな機能が追加され、操作も複雑になりがちですが、このTS-680Vのような必要最小限の機能に限定したシンプル操作のリグが復刻されないかな?と思ったりする今日この頃です。
機能の多さ、操作の複雑さのイライラ?から解放され、快適に運用できます。
特に移動運用においては、私個人的にはTS-680Vで十分事足りているという状況です。
ただ・・・
さすがに自宅のシャックで最近のリグと並べて使うと、いろいろな面で相対的な物足りなさを感じてしまいます。
これは致し方ないことで、比較すること自体が無意味なのでしょうが。
次の記事では、CWフィルターの装着などを紹介します。
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