CWを始めよう!(その8)CWの搬送波とBFO

Challenge CW Part8 CWを始めよう!

先日の記事で「CQ局の周波数よりも200Hz上でコールした」と書きました。
この時、CQ局にはどう聴こえたか?は少々興味深いところですが、ここではCWの受信時に聴こえる「ピー」という可聴音とBFOの関係などを交えて記事にしておきます。

その前に、下記、お詫び事項です。

自分の備忘録の意味も込め、浅学な状態で記事を書きましたが、説明や図で間違っているところがありましたら申し訳ありません。(そういった前提でお読み下さい^^;)

では、行ってみよう!

CWは搬送波の「オン・オフ」のみ

CWは搬送波(キャリア)を断続的に送信(オン・オフ)する方式で、変調はされていません。
これは、CWの信号をAMモードで受信すると、断続的な雑音(のような音)だけが聴こえてくることからも確認できます。

搬送波だけで変調がないのですから当然ですね。

BFOを使って可聴音を発生

この搬送波だけの信号を可聴音にするため、CWの受信機ではBFO(Beat Frequency Oscillator : うなり発信器)で内部に信号を発生させ、この信号と受信周波数の差をビート音として発生させています。このビート音が「ピー」という可聴音の正体ですね。

このビート音の周波数はCWピッチで設定されます。近年の無線機であればCWピッチが変更できるようになっていると思います。私は600Hzに設定しています。
CWピッチを600Hzに設定すると、受信周波数よりも600Hz離れたところに信号が発生するため、(ゼロインした場合に)受信音が600Hzで聴こえてきます。

CW BFO

受信周波数とBFOの関係

SSBにUSB(上側波)とLSB(下側波)があるよう、CWもBFOで発生する信号が、受信周波数の「低い側にあるパタン」と「高い側にあるパタン」があります。

それぞれ図に表すと下記のようなイメージになります。

CW-USB and CW-LSB

BFOで発生する信号が低い側にあるパタンを「ノーマル」、高い方にあるパタンを「リバース」とした場合、私の所有する下記の3台の無線機は、以下のよう表記して区分けされいます。

ノーマルリバース
FT-991ACW-USBCW-LSB
TS-590CWCWR
TS-680VCW(設定不可)

(余談ですがIC-706MK2Gは「ノーマル」と「リバース」が逆だったと記憶します)

「CW-USB」と「CW-LSB」の聴こえ方の違い

以降、この記事では、八重洲無線の無線機の区分けである「CW-USB」と「CW-LSB」という表現を使います。(少々違和感がありますが、分かりやすい表現ですね)

CWピッチが600Hzである場合、受信周波数に対して受信している信号がゼロインしている場合は、CW-USBとCW-LSBのいずれも受信音は600Hzで聴こえます。

一方、受信周波数に対して信号が30Hz高い側にずれている場合、CW-USBでは630Hzの少し高い音に聴こえ、CW-LSBでは570Hzの少し低い音に聴こえます。
(低い側にずれている場合は逆の聴こえ方になります)

CW Receive CW-USB and CW-LSB

個人的には基本的には「CW-USB」で運用

どちらでもいい・・・といえばそうなのでしょうが、本来は混信除去の目的で積極的にリバースを活用する、というのが正しい使い方ですね。
ですが、個人的にはそういった使い方はしたことがなく(←未熟^^;)、ケンウッドや八重洲無線が「ノーマル」として区分けしている設定、つまりCW-USBを好んで使っています。

混信の除去はIFフィルター帯域を絞ったり、IFシフトを使ったりしますね(^^;)。

あと裏技的な使い方かもしれませんが、受信している信号にゼロインしているかどうかの確認方法として、CW-USBとCW-LSBを切り替えて、聴こえる音の高さが同じならばゼロインしている、という判断ができると思います。

結論

さてこの記事の最初に戻って「CQ局の周波数よりも200Hz上でコールした時にCQ局にはどう聴こえたか?」については、ここまでの説明の通りで、CQ局がCW-USBまたはCW-LSBのどちらで運用していたか、によって変わるということになります。

どっちにしても200Hzも離れると、ずいぶん高い音か、ずいぶん低い音、で聴こえていたことは間違いないと思います(^^;)。
ちょっと正攻法ではないですが・・・。

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