ものすご~く「いまさら感」がありますが、リバース・ビーコン・ネットワーク(Reverse Beacon Network)についての記事になります。
(以降は「RBN」と表現します)
いまさら感、炸裂!
下記、お詫び事項です。
RBNとは?
CWを運用されている局で、自分が送信した電波がどのエリアにどれくらいの強度で伝搬しているか知るための強力なツールとして、RBNを活用されている方もいらっしゃると思います。
ご存じでない方もいらっしゃるかも知れませんので、すご~く簡単に説明すると、「SDR」と「CW Skimmer」を利用した各地のいわゆる「スキマー局」が、CWで送信されるCQを受信(捕捉)し、そのCQ局の電波の受信強度などの情報をRBNのサーバーに上げてくれる、というものです。これらのスキマー局はボランティアで運用されているということです。敬服しますね。
(「スキマー局」という呼び方が相応しいかどうか分かりませんが、ここではこう表現します)
そして、CQ局はRBNのサイトでこの情報を確認することができるので、自分の送信した電波が、どのエリアにどの程度の強度で届いているか?を目安として知ることができます。
RBNについてはネット上に良質な解説がありますので、私のあてにならない?解説はこれくらいで・・・(^^;)。特に技術的なことは私は正直あまり詳しく(というかほとんど^^;)解らないので、ググってみて下さいね。
CWだけでなくRTTYにも対応!
意外と知られていないかもしれませんが、実はRTTYにも対応しているスキマー局があります。最近はRTTYの運用局もすっかり少なくなってしまった感がありますが・・・。
RBNの情報の確認方法
RBNのサイトへアクセス(ユーザー登録などは不要)し、右上の「callsign lookup:」の枠に目的の局のコールサインを入力して「Enter」キーを押すと、
show latest cluster spots for コールサイン
show latest RBN spots for コールサイン
search google for コールサイン
といった行が表示されますので、真ん中の「show latest RBN spots for コールサイン」をクリックすることで、指定した局に対する各地のスキマー局から上がっている情報が確認できます。
確認できるのは、「スキマー局のコールサイン(de)」と「自局のコールサイン(dx)」および「受信強度(snr)」「受信時刻(time)」の他に、「受信周波数(freq)」や「モールス速度(speed)」などの情報になります。
どれくらいの期間、情報がサーバーに保存されているかはよく分かりませんが、過去1ヵ月分くらい残っているように思われます。
意外と知られていないかも知れませんが、アスタリスク(*)による「前方一致」での指定が可能です。どういうことかというと、例えば「JA2Q*」のような指定をすると、JA2Qで始まるすべての局(JA2Q○○)の情報が表示される、ということです。
どんな形でRBNに補足されるか?
技術的なことは解りませんので私の経験によりますが、CQの一連の文字列の中の「DE」のあとに続くひとかたまりの文字列をコールサインとして認識しているようです。
よって移動運用などで「/2 」を付けてCQを出す場合は、自局のコールサインの表現には考慮が必要です。たとえば下記の①,②のようなパターンがありますが、
①CQ CQ CQ DE JA2○○○ JA2○○○/2
②CQ CQ CQ DE JA2○○○/2 JA2○○○/2
上記①のように最後のみに「/2」を付けた場合は「JA2○○○」が、②の場合は「JA2○○○/2」が、それぞれ自局のコールサインとしてRBNに認識されるようです。(私の経験上)
上記②の場合はRBNのサイトで「JA2○○○/2」まで入力しないと情報は表示されません。RBNでは「JA2○○○」と「JA2○○○/2」は明確に区別されます。
こんな時は、前述の「JA2○○○*」のように前方一致で指定するとで、「/2」あり・なしのいずれも表示されますので見落とすことがありません。ちょっとしたテクニックです。
RBNで自分の電波の伝搬状況をチェック
私はモービルホイップに10Wというお手軽な設備でHFのCWでの移動運用を時々しますが、CQを出す際は必ずリアルタイムでRBNをチェックします。(固定局の場合もです)
CWでCQを2~3回出すと、コンディションが良ければ各地のスキマー局からの情報がRBNに上がってくるので、その時点のコンディションの状態がすぐに把握できます。
ただしすべてのエリアにスキマー局が存在している訳ではないので、RBNに情報が上がっていないからといって一概にコンディションが悪いとの判断は早計な場合があります。
最終的には、バンド内の状況をみて、耳と経験による総合的な判断が求められると思います。
強度と伝搬の状況(経験値です)
スキマー局のロケーションや設備にもよるので一概にはいえませんが、これまでの経験だと、スキマー局の受信レベルが10dB以上だとそのエリアや近隣エリアの局からコールがあったりしますが、1桁台のdBだとなかなかコールがないという感じです。
20dB以上で届いていると、逆にそのエリアや近隣エリアからは強力な信号で入感してきます。このあたりは本当に顕著ですね。
コンディションによっては、モービルホイップに10Wという設備でも、海外のスキマー局から情報が上がってくることもあり、びっくりします。
(スキマー局の設備が優秀なのでしょうけれど)
以前にモービルホイップでアメリカ合衆国の
スキマー局から情報が上がりました。
あっ、その時は50Wでしたけど・・・。
このところの日中の7MHzや10MHzで、ここ2エリアから1エリアのスキマー局に30dB超えで届いたりします\(^^)/。このことからも、コンディションの向上が感じられます。
最後に
文明の利器という表現が適切かどうか判りませんが、RBNの活用によりアマチュア無線の運用がより楽しいものになっていると思います。
ボランティアで運用されているスキマー局の存在はありがたいものです。
近年のIT技術の発達により音声認識もかなり高い精度でできるようになってきましたので、音声によるフォネティックコードを認識することでフォーンでも同様なことが実現できないかな?などと考えている今日この頃です。
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