CW受信の自動ゼロイン機能

TS-590 CW T. 全般

無線機には、CWの受信で自動的にゼロインしてくれる機能を搭載した機種があります。

トップの写真はケンウッドのTS-590のもので、この機種では「CW T.」というキーとして搭載されており、取扱説明書には「オートゼロイン機能」と表現されています。
この機能の目的は、交信の相手局が送信している周波数へのゼロインを無線機が自動的に行ってくれるというものです。

本来、CWの交信では、相手局の周波数にきっちりとゼロインさせるのが望ましく、それがコール局側の役割なのかもしれません。
それは承知していますが、ラバースタンプQSOなどのように一回の交信時間が長い場合はともかく、ショートQSOばかりの私の交信スタイルでは、ほとんど使ったことがない機能です。
ゼロインする間もなく交信が終わってしまう・・・ということが理由のひとつです。

う~ん、ほとんど使わないなぁ。

SSBの場合は、ゼロインしないと声のトーンが変わってしまい本来の声と変わってしまいます(別人のようになりますね^^;)のでゼロインは重要かと思いますが、CWはゼロインしなくても、ほとんど気になりません。(私だけでしょうかね?)
CWの場合は、自分の無線機のCWピッチが600Hzであれば、ゼロインしている場合は相手局が送信するモールス符号も600Hzで聴こえ、ゼロインしていない場合は580Hzとか650Hzのように少し低かったり高かったりして聴こえるだけで全く支障はありません。
またCWでCQを出してパイルアップになるとよく解りますが、ゼロインした局が一斉にコールしてきても、混ざってしまって符号が取れませんが、ゼロインしていない局は符号が浮かび上がってコピーできます。むしろゼロインしない方が有利だともいえます。
(正攻法ではありませんので、賛否両論かと思いますが)

そもそもCWの場合は、慣例的に500Hz間隔(7,009.0kHz , 7,009.5kHz , 7.010.0kHz といった具合)で運用される傾向がありますので、こういった機能を使わなくても、耳と周波数でほぼゼロインさせることが可能だということも理由ですね。
時々これらとはズレたところでのCQがありますので、念のためこの機能を使って正確な周波数を確認することはごく稀にありますが・・・。

なお、八重洲無線のFT-991Aにもこの機能は搭載されています。こちらは「ZIN」というボタンになっています。

FT-991A ZIN

この「オートゼロイン機能」、搭載されていれば便利だろうけれど、個人的にはなくても全く構わない機能のひとつです(メーカーさん、すみません)。
これに限らず、無線機には搭載されているけれど、運用によってはほとんど使わない機能ってありますよね?という話でした。

ある意味、宝の持ち腐れなんですね。

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