50MHz FM モービル

50mhz-fm-mobile 全般

以前に「430MHz FM」という記事を書きましたが、今回も’90年代中頃の古い話になります。

当時はちょうどアマチュア無線人口もピークを迎えていた頃で、運用者増加により当地では144MHzのFMは空き周波数(チャンネル)が少なくなっていました。よりどころの430MHzのFMはといえば、周波数の番人みたいな局がいたりして(^^;)空き周波数は不足気味で、特に通勤時間帯はモービル運用局(移動体運用)が多く、なかなかの混雑ぶりでした。
(決して空き周波数がなかった訳ではないのですがね・・・)

そんな状況の中で、通勤時や休日のレジャーなどで、モービル運用で交信を楽しんでいた当時の私の身近のOMさん数名が、FMのモービル運用を空き周波数の少ない430MHzから50MHzへ移行しました。(私は移行しませんでしたが^^;)
いま思うと、なかなか興味深いところです。
かすかな記憶になりますが、当時そのOMさんから聞いた50MHzのFMのモービル運用の感想などを記事にしておこうと思います。

(1)パタパタ音の間隔が長い
モービル運用(移動体からの運用)で特徴的な「パタパタ」といった音(フェージングでしょうか?)が、430MHzだと「パタパタ」、50MHzだと「パタッ,パタッ」という感じで長い間隔で聞こえる。これは波長が長いからだと思われます。

(2)街中走行でスケルチが頻繁に開く
街中を走るとあちこちからいろいろな電波を受信し、スケルチが頻繁に開くとのこと。これを回避するため、トーンスケルチを装着して不要な電波でスケルチが開かないよう対策した。

(3)モービルアンテナはアースが必要
50MHzのモービルアンテナでノンラジアルタイプがなかったため、車体からボディーアースを取る必要があり苦労した。アースをしっかり取らないとアンテナの性能が引き出せません。

(4)Es(スポラディックE層)交信が楽しい
初夏から夏場にかけては、Esが発生すると50MHzのFMのモービル走行中でも6エリアや8エリアがフルスケールでよく入感してくるので楽しい。

(5)周波数の確保が容易
他に運用局がほとんどおらず、周波数の確保がとても容易。混信も皆無。

(6)電波の飛び
430MHzと比べて50MHzの飛びはどうか?という点は状況により評価が難しいが、仲間同士で限られたエリア内でモービル運用で交信(ラグチュー)する分には特に飛びに関しての不満はない。
(アンテナが短縮型なので、飛びはそれなりだったと推測します)

(7)無線機とアンテナ
無線機はアルインコ製の50MHzのFMのモノバンド機(だったと思います)を使用、アンテナのメーカーや型番は不明です。50MHzのモービル用のアンテナは種類も限られていたと思います。

こんなところでしょうか。
当時は私は自動車の免許を取って間もなく、ケンウッドの「TM-702」というFMモービル機を取り付けていましたが、50MHzのFMのモービルも始めたいと思っていたところでした。
しかし実現せず、閉局してしまいました・・・・。

いまから思うと50MHzのFMへの移行は、とても革新的だったと思います。
いまとなっては430MHzのFMも当時のような混雑はないので、混雑を避けるという意味で50MHzのFMでモービル運用する必要はほぼなくなっていると思います。

ただ実験的精神では、結構興味があったりしますが・・・。とりとめのない記事でした。

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