FT-891レビュー(9) メモリーキーヤーを使う

FT-891 Memory Keyer FT-891

久しぶりのFT-891のレビューとなりました(前回の記事は2023/6/25)。
今回はメモリーキーヤーについてです。FT-891の取扱説明書では「コンテストメモリーキーヤー」という機能で説明されています。

CWの送信パターンを記憶させておいて、ボタンひとつで自動送出できるメモリーキーヤーは、特に移動運用やコンテストでのCQではかなり重宝します。使用されている方も多いかと思います。

機能概要

FT-891に搭載のメモリーキーヤーは、送信パターン(チャンネル)は5つまで、1チャンネルは最大50文字までが登録できます。各チャンネルごとに入力方法として「TEXTメモリー」と「MESSAGEメモリー」のいずれかを選択できます。

メモリーキーヤーを利用できるようにする

初期状態ではメモリーキーヤーを設定する画面が表示されません。
(あまり重視されていない機能なのでしょうか?)
「メニューモード画面」(Fキー長押し)の「05-11」「REC SETTING」を「ENABLE」に設定すると、「機能設定画面」(Fキー短押し)で設定画面が表示されるようになります。

チャンネルごとの入力方法の設定

各チャンネルで「TEXTメモリー」と「MESSAGEメモリー」のどちらを使うかは、「メニューモード画面」の「04-07」「KEYER」で設定します。

TEXTメモリー」は、メモ帳のように、画面から送信するパターンを1文字ずつ入力する方法です。入力に時間がかかりますが、短点・長点・スペースの間隔が完璧な符号が送出されます。

MESSAGEメモリー」は、直接パドルから入力した送信パターンを記録する方法です。入力は早いですが短点・長点・スペースの間隔は入力した通りに登録されますので、癖のある人は要注意!

FT-891 MENU 04-07

「TEXTメモリー」で送信パターンを入力

「機能設定画面」で「REC SETTING」を表示し、MULTIツマミで「MEM」を選択して押した後、画面に「REC」が点滅している間に「CH1」~「CH5」のいずれか(入力したいチャンネル)を選択して押します。この操作でチャンネルごとのTEXTの一覧画面が表示されます。

FT-891 RED Mode

次にMULTIツマミで目的のチャンネルを選択し、画面下の「EDT」(「B」ボタン)を押すと、TEXTの編集画面になりますので、ここでMULTIツマミで文字を入力していきます。
ちょっと独特な文字入力操作ですので、取扱説明書を見ながら奮闘してください(^^;)。
入力した文字列の最後に「}」を入力する必要があります。
TEXTの一覧画面の画面下の「PLY」(「C」ボタン)を押すと入力した文字が再生されます(ブレークインがオンの場合は送信されてしまうので注意!)

この文字入力操作では、途中の文字の削除や挿入ができませんので、入力の後半で前半の脱字や余分な文字を発見するとそこから再入力になります。よって運用地の変更などの場合にJCC・JCGで入力桁数が変わるだけでも、変更作業は結構手間です。
これ何とかならないでしょうかねぇ~。せめて文字の挿入と削除があるとよいのですが。

FT-891 EDIT ch1-01

「MESSAGE」で送信パターンを入力

入力画面までの操作手順は「TEXTメモリー」の場合と同じですが、TEXTの一覧画面になるところが入力待ちの状態になりますので、これが表示されたらパドルを打鍵して記録します。打鍵内容は画面表示されません。MULTIツマミを押すと記録が終了します。

前述のように、パドル操作に癖がある場合はそのまま記録されますので注意が必要ですが、素早く入力できるところがメリットです。

入力した送信パターンを確認する

まずは「BK-IN」(ブレークイン)をオフにして送信しないようにします。
次に「機能設定画面」で「REC SETTING」を表示し、MULTIツマミで「CH1」~「CH5」のいずれか(確認したいチャンネル)を選択して押すと、画面に「PLAY」の文字が表示され入力された送信パターンが再生されます。

問題なければ「BK-IN」をオンにすること、この画面で自動送信して運用は可能ですが、画面が「機能設定画面」の状態なので、周波数やシグナルなどが画面表示されておらず違和感があります。

「CH1」~「CH5」のいずれかを「B」ボタンに割り当てる

FT-891は、液晶画面下の「A」~「C」には任意の機能を割り当てることが可能です。
私は「B」ボタンに「CH1」を割り当てました。これで通常の画面表示で「B」ボタンを押すと、「CH1」に入力された内容が自動送出できるようになります。

FT-891 Memory Send

最後に

このメモリーキーヤーは、単に「DE (コールサイン) }」と登録しておくと、CQ局へのコールがボタンひとつでできますのでFBです。
また「コンテストメモリーキーヤー」という機能名がついている通り、コンテストナンバーを自動カウントアップして送出することもできますが、ここでは試していません。
(その場合は「CTESTWIN」を使った方が便利かと・・・)

もともとパドルの手打ちは苦にならないのですが、メモリーキーヤーを使うことやはり便利で、病みつきになりました。興味のある方はぜひ使ってみてください。

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