CWを始めよう!(その2)モールス符号を覚えよう!

既にいろいろなところで語り尽くされていますが、モールス符号は音感法(音)で覚えるべきで、合調法(語呂合わせ)や「・」と「-」の視覚イメージで覚える方法はお薦めできません。

ここでは、私の欧文モールスの聴き取り練習の苦労話を「こっそりと」書き留めておきます。

文字にできない衝撃!

第三級アマチュア無線技士の免許取得のために、私は「A」は「・-」といった具合に紙面上の視覚イメージで「A~Z」の26文字を必死に覚えて試験に合格しました。
そして、自分はモールス符号を完全に習得できた、と意気揚々でした・・・。

しかし、実際のCWの交信を聴いても全く文字にできませんでした。

モールス符号を覚えたはずなのに、

交信を聴いても全く文字にできないよ・・・。

私が必死に覚えたのは「・」と「-」の視覚イメージから文字への関連付けであり、いくらそれが完璧にできても「音」のモールス符号から文字へ変換することは難しいという現実を突きつけられ、衝撃を受けました。

音感法で練習を開始

という訳で、音でモールス符号を覚えるいわゆる音感法でモールス符号を覚えるべく、ネットで「CWTW-Pro」というソフトを見つけ、モールスの聴き取り練習を始めました。
作者のOMさんには感謝です!
(現在は「Learning Morse」というソフトも有名ですね)

まずは45文字/分で始めてみよう!

まずはアルファベットだけで45文字/分で聴き取り(符号を聴いて文字を書く)練習を始め、苦戦の末、何とか45文字/分ならば文字への変換はできるかな?程度にはなりました。
(45文字/分は古い時代の2アマの国家試験の通信術の速度です)
そして一定の効果はありましたが・・・。

「WPM」と「文字/分」の違い

モールスの速度は「WPM」で表すことが多いのですが、聴き取り練習などは「文字/分」で表すことも多いです。以下のような違いになります。

・WPM  → 1分あたりのワード数
・文字/分 → 1分あたりの文字数(CPMで表すこともあります)

一般に、1WPM=5文字/分 として換算しますので、45文字/分9WPMになります。

45文字/分での練習は遅いかも?

45文字/分の聴き取り練習では、一部のアルファベットは音のモールス符号から直接文字へ変換できるようになりましたが、多くはそうはならず、

  • 「・」と「-」の視覚イメージに置き換えてしまう
  • 語呂合わせをイメージしてしまう

という癖がなかなか取れない状況でした。

語呂合わせは「A」(トツー)を「アレー」

などと覚える方法ですね。

これらのイメージを介入させると、文字へ変換するまでに遠回りするので時間的にロスが生じます45文字/分ならば何とかなりますが、実際のCWの交信では間に合いません。
すぐに次の符号が来ますから・・・。

そしてすばらしい文献に出遭う

そんな中、ネット検索をしていて素晴らしい文献を見つけました。「A1 Club」さんのサイトにアップされている「無線電信の巧みと技」です!(英文が日本語訳してあります)
その中で特に感銘を受けたのは「第21章 お薦めできない方法」です。

1WPM=5文字/分であることに注意して

お読み下さい。

The Art & Skill of Radio-Telegraphy - Ch 21: Methods not recommended

いやはや、これは目からうろこでした。
すぐに実践したことは「・」と「-」のモールス符号表をすべて破り捨てたこと(^^;)、そしていきなり100文字/分(20WPM)で練習を始めたことです。

100文字/分(20WPM)で最初は文字間隔を大きく空ける

100文字/分(20WPM)だと、モールス符号自体がテンポの良い「音の固まり」に聴こえるので、「・」と「-」への視覚イメージはできにくくなります。

100文字/分はいきなり速すぎて練習にならないので、速度はそのままで、以下のように文字の間隔を空けて聞き取り練習を開始しました。これが重要です!
(前述の「Learning Morse」というソフトを使うと間隔を空けることは簡単です)

D _ _ _ _ F _ _ _ _ H _ _ _ _ O _ _ _ _ L _ _ _ _ ( _ はスペース)

さて、効果はいかに!

そして徐々に文字間隔を縮める

そして繰り返し聞き取りしているうちに、徐々に音のモールス符号から直接文字へ変換できるようになっていきました。

100文字/分でも大丈夫!

音から直接文字が連想できる・・・確かな手応えです。そして、大きく空けていた文字間隔を徐々に狭めていきました。

個人的な事情ですが、この時期に第二級アマチュア無線技士の国家試験と重なり、25文字/分(5WPM)の電気通信術試験(当時)のため、速度を25文字/分に戻して余分な文字間隔なしで練習しました。25文字/分は遅すぎてちょっと混乱しましたが、無事に合格できました。

その後、気を取り直して100文字/分で練習を再開しました。

標準文字間隔でそこそこ聴き取れるようになる

結果、100文字/分(20WPM)の標準文字間隔で、時々とりこぼしがあるものの、ほぼすべてのアルファベットが聴き取れるようになりました。
その後に同じ方法で数字と記号だけで練習しました。
100文字/分だと、音を聴いた直後に文字がイメージできても書き取りが間に合わないことがありますが、これはモールス符号が即、文字へ変換できるようになった証拠でもあります。

現在は、コールサインのサフィックス3文字くらいは頭の中にバッファ(記憶)して、後から3文字を書き出すといったこともできるようになりました。

ここまで書いてきましたが、本当にこの方法が効果的な練習方法なのかは判らないところですが、結果的に、気づいたら聴き取りできるようになっていた・・・というのが本音です。
毎日続けたことや、初期の45文字/分の練習も決して無駄ではなく、これとの相乗効果もあったのかも知れません。

5分でもいいので毎日続けることがコツですね。

個人的には、余分な間隔をなくす最後のところで結構時間がかかりました。余分な間隔がなく、すぐに次の文字がくるのはなかなかハードです。

まとめ

ここに紹介した方法は、私の練習の過程を書いたものです。よってすべての人がここに紹介した方法で効果的に習得できるかどうかは判らないところはご了承下さい。

ただ、早い段階で符号表を破り捨て(^^;)、音感法による練習を始めるのがよいと思います。