モビホのSWR特性とマグネットアースシート「MAT50」の効果

Whip Antenna SWR and MAT50 Effect 機材

私がHFを移動運用する際は、モービル(自動車)から第一電波工業のモービルホイップアンテナ「HFシリーズ」を使って運用しています。
短いコンパクトなHF用のアンテナですが、とても高性能で気に入っています。

以前はハッチバック基台で自動車のボディへ直接アースを取っていましたが、少し前に自動車が変わりアンテナの取り付けはマグネット基台に頼らざるを得ない状況となりました。
マグネット基台だとアースがうまく取れないのですが、第一電波工業より「MAT50」というマグネットアースシートが用意されています。
車のボディに張り付けてアースを取るという優れモノです。(3.5MHz~50MHzに対応)
今回、これらを使った場合のアンテナのSWRがどういた状況なのか確認してみました。

セッティング

マグネット基台は第一電波工業の「SPM35」を使い、写真のようにセッティングしました。
自動車のルーフの汚れは愛嬌ということで・・・(^^;)。
MAT50に接続されているケーブルを基台とアンテナの間に挟み込み、MAT50を自動車のルーフに張り付けるだけです。この状態で、NanoVNAでSWR特性を測定してみます。

Roof Wiring

HF40FXW(7MHz用)を測定

まずはHF40FXW(7MHz用)から。エレメントの長さをざっくり調整して測定したところ、SWR特性は以下ような感じになりました。
運用はしないので微調整はなし、7.035MHz付近で同調しています。
それにしても、短縮されたアンテナはSWR特性が狭帯域でシビアですね。少し周波数をずらしただけでSWRが大きく変動してしまいます。
(常置場所にあるフルサイズのダイポールアンテナとは全く異なる特性です)

SWR of HF40FXW

HF30FX(10MHz用)を測定

続いてHF30FX(10MHz用)を測定。こちらもざっくりとエレメントの長さを調整しましたが、あれ?オフバンドで同調していますね(^^;)。10.08MHz付近です。
少しエレメントが長いようですね。もう少しエレメントを縮める必要がありますが運用はしませんので微調整なし、とりあえずこんなところです。
こちらもSWR特性が狭帯域であることは7MHz用と同じです。

SWR of HF30FX

MAT50を外してみる

次にHF30FX(10MHz用)のまま、MAT50(マグネットアースシート)を外してみました。その時のSWR特性は以下の通り。一気に高くなってしまいました。
MAT50の効果は絶大ですね。
しかし波形を見ると10.20MHz付近でかなり低いSWR値を示しています。これより少し上に同調ポイントがあるのでしょうか?(確認はしていませんが)

SWR of No Magnet

まとめ

今回の結果で、第一電波工業のHFシリーズのSWR特性が解りましたし、MAT50の効果は絶大であることが分かりました。
いつもこれらのアンテナを使用する時はSWR計のみで微妙な調整をしていました。長さを1cm伸縮させると同調ポイントが大幅にずれてSWR値が大きく変動することは経験的に分かっていましたが、今回の測定結果からもそれが明らかになりました。
これらを考慮し、今回のアンテナ設備でとりあえずはモービル運用はできそうです。
あとはリグかな?

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