FT-991AのRTTYの設定(送信編)

FT-991A RTTY Send RTTY

以前に下記の通り「FT-991AのRTTYの設定(受信編)」という記事を書きました。今回はその続編ともいうべき「FT-991のRTTYの設定(送信編)」です。

「受信編」からずいぶん期間が空いてしまいました。

説明に入る前に、下記、お詫び事項です。

デジタルモードを運用するための手続きを済ませて下さい!(簡素化されました)
またここでの説明は私の機材では正常に動作しましたが、必ずしも正常な動作を保証するものではありませんので、自己責任でお願いしますね。

FT-991Aの設定

RTTYを運用するための準備として、「受信編」にMMTTYのインストール方法FT-991AのRTTYの設定を書いています。まだこちらが準備できていな場合は、先にこちらを準備下さい。
当初は受信と送信の設定を一緒に記事にする予定だったため、「受信編」に書かれた設定には、送信に必要な仮想COMポートの設定なども含まれています。

仮想COMポートを再確認

「受信編」で設定した「仮想COMポート」の情報が必要ですので、メモなどをしていない場合は再確認します。確認方法はこちらにあります。
私のパソコンでは、

Silicon LIbs Dual CP210x USB to UART Bridge: Enhanced COM Port (COM4)
Silicon LIbs Dual CP210x USB to UART Bridge: Standard COM Port (COM3)

となりました。Standard COM Portに「COM3が割り当てられています。(Enhanced COM Port は送信設定では使いませんが、念のため確認しておくことをお奨めします)

Device Manager Send

MMTTYの送信の設定

受信の場合は、MMTTYをインストールしてSoundCardの設定をすれば(場合によって設定する必要なく)、すぐにRTTYの電波を受信して文字を表示することができると思います。
しかし送信では、いろいろな設定が必要です。

ここでは「受信編」でインストールしたMMTTYのバージョン1.70での説明になりますので、バージョンが異なる場合は、画面表示などが異なることあります。

それではMMTTYを起動しましょう。順次設定していきます。

「送信」タブの設定

まずは、設定画面の「送信」タブの設定を行います。

  • トップメニューの「オプション」から「設定画面」のダイアログボックスを開く。
  • 「送信」タブを選択して開く。
  • 右上の「PTT & FSK」の「Port」でプルダウンメニューから「EXTFSK」を選択する。
  • 「OK」で設定画面を閉じる。
    (「EXTFSK」というダイアログボックスが開きます)
Send Setting

「EXTFSK」がプルダウンに表示されない場合は、別途「EXTFSK.DLL」を別途用意(ダウンロードサイトがあります)してMMTTYがインストールされたフォルダーに保存します。
MMTTYのバージョン1.70ではこれを実装していますので、別途用意する必要がありません。

「EXTFSK」の設定

次に EXTFSK を設定します。
上記手順の最後で自動的に「EXTFSK」のダイアログボックスが開いていると思いますが、最小化されている場合はタスクバーから開いて下さい。

  • 「EXTFSK」というダイアログボックスが開く。
  • 「Port」のプルダウンメニューから、上記で確認した Standard COM Port のポート番号を選択する。(ここでは「COM3」を選択)
  • 「FSK output」は「RTS」を選択する。
  • 「PTT output」は「DTR」を選択する。
  • 「Status」が「OK」になっていることを確認し、右側の「_」をクリックする。
    (ダイアログボックスが最小化します)
EXTFSK Setting

「送信」タブの設定はここまでになります。

「その他」タブの設定

次に、設定画面の「その他」タブの設定を行います。

  • トップメニューの「オプション」から「設定画面」のダイアログボックスを開く。
  • 「その他」タブを選択して開く。
  • 右中の「送信ポート」から「サウンド + COM-TxD (FSK)」を選択する。
  • 「OK」で設定画面を閉じる。
Other Setting

「その他」タブの設定はここまでになります。

「SoundCard」タブの設定

次に、設定画面の「その他」タブの設定を行います。
基本的には「受信編」の「MMTTYの起動と受信設定」と同様の設定をスピーカ側に行います。

  • トップメニューの「オプション」から「設定画面」のダイアログボックスを開く。
  • 「SoundCard」タブを選択して開く。
  • 右の「Transmission」で「スピーカー(USB Audio CODEC)」を選択する。
  • 「OK」で設定画面を閉じる。
SoundCard Setting

「SoundCard」タブの設定はここまでになります。

MMTYYで送信してみる

ここまでの設定が終わればFT-991AからRTTYの送信が可能になっているはずです。以下で送信の確認をしますが、電波が出てしまうので念のためダミーロードの使用をお奨めします。
(むろん、デジタルモードの運用の手続きが終わっていることはいうまでもないですね^^;

まずは無線機とパソコンをUSBケーブルで接続下さい。
無線機の電源を入れ、無線機側のモードを「RTTY-LSB」に設定し、バンドプランでRTTYの運用が許可されている周波数に合わせ、MMTTYの画面の左上の「Control」にある「TX」ボタンをクリックするとRTTYの信号が送されます。(ただし文字を入れていないので文字は送信されていない状態です)
「TX OFF」ボタンをクリックすると送信は停止します。
他の無線機がある場合はモードと周波数を合わせ、送信されたRTTY信号が受信できているか確認すると確実です。RTTY特有のピロピロという音が聞こえると思います。
(FFTスコープにも2つの山の波形が表示されると思います)

MMTTY Screen TX

文字の送信方法(テスト)

次は文字を送信してみます。実際の交信ではマクロ機能を使って自動タイピングするのが一般的ですが、ここはテストということで、送信しながらリアルタイムで文字をキーボードから手でタイピングする方法とします。

上記に書きましたよう、「TX」ボタンをクリックすると送信状態になりますので、この状態でパソコンのキーボードで文字を入力すると、その文字がそのまま送信されます。簡単ですね(^^)。
送信が終わったら「TX OFF」ボタンををクリックして送信を終了します。

リアルタイムでの文字入力と送信は、「文字単位」「ワード単位」「行単位」のいずれかを選んで設定できます。以下のような動きになります。

  • 「文字単位」は入力した文字ごとに送信
  • 「ワード単位」はワードを入力してスペースを入れるとそのワードが送信
  • 「行単位」は行を入力してEnterキーを押すとその行が送信

設定方法は以下の通りです。

  • トップメニューの「オプション」から「設定方法」を選択する。
  • 表示されるメニューから「文字単位」「ワード単位」「行単位」のいずれかを選択する。
    (選択されているものには●のマークが表示されます)
Sending Method

あとがき

実際のRTTYの交信では、基本的にはマクロ機能で自動タイピング(「TX」と「TX OFF」も自動)で送信するのが一般的ですが、上記のように送信しながらリアルタイムで文字をキーボードから手でタイピングする方法で交信することも可能です。
ただしそういった局とは交信したことがないです・・・(^^;)。

やはり効率よくRTTYで交信するにはマクロ機能による自動タイピングは必須でしょうが、これについては別の機会に記事にします。

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